CV門脇舞以ボイスドラマ「ついなちゃん」原作者、大辺璃紗季さんインタビュー
インタビュー

CV門脇舞以ボイスドラマ「ついなちゃん」原作者、大辺璃紗季さんインタビュー

ついなちゃんは明るさの後ろに時折孤独の影が垣間見える

[FantiaSpotlight編集部]

まずはついなちゃんを一言でご紹介お願いします。

[大辺璃紗季さん]

ついなちゃんは鬼退治師の女の子。古式ゆかしい節分の儀式「追儺式」に登場する「方相氏」なる鬼神の末裔です。

ついなちゃんはどのような性格のキャラクターですか?

黙っていれば、薄幸の美少女。その実は……、
単純明解で猪突猛進。複雑に考えるより先に手が出る力押しタイプで、ややぽんこつ気味。

いつも若干空回り気味ですが、裏表がない一途な頑張り屋。
子供っぽいけど照れ屋なところもある、明るくてドジで意地っ張りな関西弁の女の子です。

ただその明るさは、病弱だった幼少時の辛い生活環境の裏返しだったりします。
明るさの後ろに時折孤独の影が垣間見える…、そんな性格の子です。

ついなちゃんはいつ頃、どのような経緯で生み出されたキャラクターなのでしょうか?

元々は、自分が中学2年の時、古文の参考書に載っていた「追儺」と「方相氏」の解説を読んで思いついたもので、
それ以来ずっと温めていたキャラクターになります(ですので、実はキャラとしてウン十年の歴史を持っていたりします…苦笑)。
もっとも最初に思いついた時と今とでは全然異なるキャラクターで、共通点は名前くらいしかありません。

正式に公開したのは、2011年1月ごろ。ひのもと鬼子ぷろじぇくと(※)のサブキャラとしてアイディアを投下しました。
性格やデザインは、その際、ほぼ完成形で天から降りてきました。
その後は、ファンの皆様に愛されてじっくりと今の形にまで育ってきたという感じです。
キャラがここまで大きくなれたのは、ひとえにファンの皆様のお力あってのことだと思っています。

※ひのもと鬼子ぷろじぇくと・・・・・・一部の中国人が日本人を指して使う蔑称を斜めに受けて萌えキャラ化した、政治的目的を持たない2ちゃんねる発のキャラクター「ひのもと鬼子」と、それに関連するキャラクターの創作活動を推進する企画。

ついなちゃんは普段どのような妖怪と戦っているのでしょうか

主に、人に仇なす悪い「鬼」や「妖怪」と戦っています。節分のキャラクター(方相氏)ですので!
方相氏は、古い伝承によると、人に病をもたらす病鬼、女性や子供に悪い夢を見せる悪鬼、死者に群がる魍魎など、
比較的最近の伝承では、赤鬼、青鬼、黄鬼、黒鬼…などと大立ち回りを演ずることが多いですが、
ついなちゃんの物語では、それ以外にもいろいろな妖怪が登場します(滝夜叉姫や九尾の狐といったビッグネームも)。

この度ついなちゃん役の声優さんが正式に門脇舞以さんと決まりましたが、どのようにして選ばれたのでしょうか?

それはもう、何といっても門脇さんの声質と演技です

 

以前ついなちゃんファンの方々に、「声優さんは誰がいい?」というアンケートを取ったことがあるのですが、
その際も門脇さんは、多くの支持を得て上位に入っていました。
でも本当に引き受けていただけるとは最初は考えてもいなかったので、今回のご縁は本当にありがたいことだと思っています。

門脇さんには大変素晴らしい演技をしていただけましたし、先行公開したサンプルボイスは、ついなクラスタの方々からとてもご好評いただきました(「はまり役!」「めちゃくちゃ可愛い!」など多数の声)。

門脇さんで間違いなかったと今は確信しております^^

ファンの皆さんの支持がある限り、好きな作品をずっと楽しんでいくことができる

ついなちゃんのファンにはどのような方が多いと感じますか?

ロリコ……ゲフンゲフンw
冗談はともかくとして、数はそんなに多くはないのですがかなり熱心というか、ついなちゃんのことを妹や子供のように愛してくださる方が多い気がします。
意外や女性のファンの方も少なくありません。みんな、ついなっちが実在の人物であるかのようにちょっかいを出してくれていますね。
ですので、大変ありがたいことに、TwitterのTLなどはいつも賑わっています。

これはつまり、ついなちゃんというキャラが一種のシェアードワールド的存在だということだと思うのですが(例えばクトゥルフ神話や初音ミクのような)、

ついなちゃんや脇役キャラを使った創作をしてくださる方も多く、運営側としても、ファンの方々が考えてくれた設定や物語、キャラクターをどんどん採り入れるようにしています。
いわゆるCGM(Consumer Generated Media)ですね。
先程の回答で「キャラがここまで育ってこれたのは、ひとえにファンの方々のお力あってのこと」というのはそういう意味も多分に含まれています。

月額クラウドファンディングという形式でのボイスドラマ作成という方法を選ばれた理由、またそこにかける思いを教えてください。

言わずとも皆様ご存知のことと思いますが、昨今の漫画アニメ業界は作品の消費サイクルがとても短くて、業界の構造的に、作品の焼き畑農法になってしまっていると思うのですよね。誰が悪い訳でもないのですが。
ラノベや漫画から原作になる作品を拾ってきて(もちろんオリジナル作品もありますが)、1クール(=3ヶ月)アニメ化して、そしてまた次の作品へ…という流れが一種定式化していると思います。

無論よほど評判になれば二期三期と続くこともありますが、そうした作品は一部の人気作に限られますし、

アニメが終わってしまうと、原作がまだ続いていても何だかコンテンツ全体が終了したような雰囲気になってしまう……。
残念ながらそういう空気があると思います。これは本当はとても悲しいことだと思うのです。

……それとは別の動きなのですが、当方はご当地萌えキャラ運営みたいなことをやっておりまして、
そちらの世界は、漫画アニメ業界とはまた違うタイムスケールで動いているんです。
ご当地萌えキャラというのは、なるべく長く愛されるようファンの皆さんと一緒に時間をかけてコンテンツを育んでいく、という発想で運営されていまして、
クラウドファンディングは、このご当地萌えキャラのやり方にとても適しているため、その界隈でよく使われているのですよね。

今回のついなちゃんの企画は、このご当地萌えキャラ的なやり方を、漫画アニメ的コンテンツに適用してみたいという試みでして、
つまりファンの皆さんの支持がある限り、好きな作品をずっと楽しんでいくことができる、続けていける、
好きなキャラクターや作品と3ヶ月でお別れしなくていい……ということなんです。

アニメを創るのにはとても膨大な時間と人材と制作費が必要ですが、ボイスドラマや漫画であればアニメほどはおおごとにはなりません。
ご当地萌えキャラ的なコンテンツですから、運営側とファンとの距離がものすごく近く、
ダイレクトに要望や感想を伝えたりすることもできます。ファン自らCGM的な創作をすることも可能。
ついなちゃんというキャラクターに対する気持ちが、コンテンツを直接支える形になっています。

この新しい創作の形を、「クラウドファンディングを用いてみんなで創っていくドラマ」略して、「くらドラ!」と名付けてみました。
これはもう既存のメディアの形…、商業とか同人とか、プロとかアマチュアとか、一次創作とか二次創作とか、
そういう枠に当てはまらない新しい概念だと思うのですが……、夢は大きく、今からいろいろな企画を考えています。

くらドラ!とついなちゃんをぜひご支援いただけましたら、大変光栄に存じます。よろしくお願いいたします。

大辺璃紗季さん、お忙しい中ありがとうございました。

まだついなちゃんの公式ファンページをチェックされていない方は是非こちらをチェック!

次回は、ついなちゃん役の声優、門脇舞以さんへのインタビューを掲載予定です。